「私の歯並び、ちょっと悪いかも…？」と気になったことはありませんか？

歯並びが悪い状態を、専門的な用語では「不正咬合」といいます。

不正咬合は見た目だけでなく、噛み合わせや発音、歯の健康にも影響することがあります。

不正咬合にはいくつかの種類があり、自分の歯並びがどのタイプなのかを知ることが大切です。

この記事では、不正咬合の種類について詳しく解説し、どのような治療方法があるのかをご紹介します。

■不正咬合とは？

◎歯並びや噛み合わせに問題がある状態

不正咬合とは、歯並びや噛み合わせに問題がある状態を指します。

正常な歯並びでは、上下の歯が正しく噛み合い、見た目も整っています。

しかし、不正咬合の場合、歯がデコボコに並んでいたり、前歯が大きく前に出ていたり、噛み合わせもズレていることがあります。

◎不正咬合が引き起こす問題

歯並びが悪いことで、さまざまな問題が生じる可能性があります。

見た目が気になるだけでなく、食べ物を噛みにくくなることがあります。

また、発音がしづらく感じたり、ガタガタとした歯並びは歯にきちんと歯ブラシを当てられず、歯みがきが難しいこともあります。そのため、むし歯や歯周病のリスクが高まります。

さらに、顎関節症を引き起こす原因になることもあります。

■不正咬合の種類

◎出っ歯（上顎前突：じょうがくぜんとつ）

上の前歯が前方に突き出している状態を上顎前突といいます。一般的に「出っ歯」と呼ばれることが多く、口を閉じにくいことが特徴です。

上顎前突の原因には遺伝的な要素のほかに、幼少期の指しゃぶりや、舌で前歯を押す癖などが関係しています。

◎受け口（下顎前突：かがくぜんとつ）

下の前歯が上の前歯より前に出ている状態を下顎前突といいます。

「受け口」と呼ばれることもあり、噛み合わせが逆になっているのが特徴です。

下顎前突の原因には、下顎が成長しすぎることや、上顎の成長が十分でないことが挙げられます。

◎歯のガタガタ（叢生：そうせい）

歯が重なり合って並んでいたり、デコボコに並んでいる状態を叢生といいます。

一般的には「乱ぐい歯」や「八重歯」と呼ばれることもあります。

叢生の原因には、顎の大きさと歯の大きさのバランスが合っていないことが関係しています。

歯が生えるスペースが足りないため、歯が不規則に生えてしまうという状態です。

◎前歯が噛み合わない（開咬：かいこう）

奥歯を噛み合わせた時に上下の前歯がしっかり噛み合わず、隙間ができてしまう状態を開咬といいます。

口を閉じても前歯が接触しないため、前歯で食べ物を噛み切るのが難しいことがあります。開咬の原因には、幼少期の指しゃぶりや舌を前に押し出す癖が関係しています。

■不正咬合の治療方法

◎ワイヤー矯正

歯の表側にブラケットを装着し、金属のワイヤーを固定して歯を動かす矯正方法です。

幅広い症例に対応しており、歯並びを細かく調整できることが特徴です。

しかし、装置が目立ちやすく、食事や歯みがきの際に注意が必要です。

当院では、透明のクリアブラケットを取り扱っていますので、気になる方はご相談ください。

裏側矯正も対応しています

歯の裏側（舌側）に器具を装着し、ワイヤーを固定して歯を動かす矯正方法です。歯の表側ではなく裏側に器具が付いているため、矯正をしていることが目立ちにくいのが特徴です。

◎インビザライン（マウスピース矯正）

透明なマウスピースを使用して歯を少しずつ動かす矯正方法です。

インビザラインは透明なため目立ちにくく、取り外しができるため、食事や歯みがきがしやすいことが特徴です。

インビザラインは、上顎前突、下顎前突、叢生、開咬など、さまざまな不正咬合の治療に対応しています。

ただし、重度の症例によってはワイヤー矯正のほうが適している場合もあるため、歯科医の診断を受けることが大切です。

【不正咬合の種類を知って治療を】

歯並びが悪いと感じたら、自分の歯がどのようなタイプの不正咬合なのかを知ることが大切です。

上顎前突、下顎前突、叢生、開咬など、さまざまな種類があります。

不正咬合は見た目だけでなく、噛み合わせや発音、歯の健康にも影響を与えるため、早めの対処を考えましょう。

治療方法には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正があります。

特にインビザラインは目立ちにくく、取り外しができるため、負担が少ない矯正方法として人気があります。

歯並びが気になる方は、一度歯科医院で相談し、自身に合った矯正方法を検討してみてください。