歯並びが少し悪いけれど、問題はなさそうと考え、歯並びの問題をそのままにしていませんか?
見た目がそれほど問題なければつい放置してしまいがちですが、不正咬合(歯並びや噛み合わせが悪いこと)を放っておくと、見た目だけでなく機能面や全身の健康面に悪影響となる可能性があります。
この記事では、不正咬合を放置することで生じるさまざまなリスクについて、わかりやすくご紹介します。
目次
■歯並びを放置することで起こる5つの影響
◎むし歯や歯周病になりやすい
歯並びが悪いと、歯ブラシが届きにくい場所ができてしまい、磨き残しが発生しやすくなります。結果、プラーク(歯垢)がたまりやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。
特に歯が重なって生えている部分や、斜めに生えている歯の周囲は、セルフケアだけでは清掃が不十分になりがちです。
◎噛み合わせが崩れる
不正咬合の状態では、上下の歯がうまく噛み合わず、一部の歯に過剰な負担がかかることがあります。
これにより、歯が割れたり、すり減ったり、ぐらついたりする原因になることもあります。
さらに、噛み合わせの乱れは顎の関節にも負荷をかけ、顎関節症や肩こり、頭痛につながることもあります。
◎発音が不明瞭になる
前歯にすき間がある空隙歯列(くうげきしれつ(すきっ歯))や、上下の前歯がかみ合わない開咬(かいこう)などの歯並びでは、空気が漏れやすくなり、発音がはっきりしなくなることがあります。
特に「さ行」や「た行」の音が出しにくくなることがあり、話すことにストレスを感じたり、人前で話すことに自信を持てなったりする可能性もあります。
◎顔つきや表情に影響する
歯並びや噛み合わせは、口元だけでなく顔全体の印象にも大きく関係しています。
例えば出っ歯や受け口などは、横顔のバランスに影響する可能性がありますし、笑った時に歯肉が目立つというお悩みにつながることがあります。
◎全身の健康ともつながっている
悪い歯並びのせいで、食事の際にしっかり噛めなかったり、口呼吸の癖がつきやすくなったりします。
その結果、噛む力が弱くなって食べ物を細かくできず胃腸に負担をかけたり、口の中が乾燥してむし歯ができやすくなったりと、全身の健康に影響する可能性があります。
■子どもも大人も「気づいた今」が治療開始のタイミング
◎子どもの場合
成長期の顎の成長を利用し、歯並びや噛み合わせを正しい方向に導くことができます。
これにより、将来的に抜歯をせずに矯正治療を行える可能性や、歯並びの悪化を防げる可能性が高くなります。
さらに、早期の改善は骨格のバランスや顔立ちの形成にも良い影響を与えることがあるため、矯正治療においてとても大切な時期です。
また、小さな頃から矯正を始めることで、結果として治療期間が短く済むケースもあります。
◎大人の場合
最近では、ワイヤーが目立たないマウスピース型矯正など、審美性に配慮した治療法が増えてきています。
そのため、人前に出るお仕事をしている方や、接客業、会議の多い職種の方でも、見た目を気にせずに矯正治療を進めることが可能です。
「いつか治したい」と思っていたその気持ちが芽生えた今こそが、実は治療に適したタイミングかもしれません。
年齢を理由にあきらめず、歯科医院に相談してみると良いでしょう。
今の自分のライフスタイルに合った矯正方法を選ぶことで、無理なくきれいな歯並びを目指すことができます。
【歯並びの改善は将来の健康につながります】
悪い歯並びをそのままにしていると、見た目だけでなく、むし歯、歯周病、顎関節症、発音障害など、さまざまな問題が生じてしまいます。
それに加えて、治療が遅くなるほど矯正の難易度や費用も高くなることがあります。
まずは歯科医院で相談してみることから始めてみましょう。
歯並びのタイプについてはこちらの記事をご覧ください