矯正後のリテーナーとは? 矯正治療の最後のステップ「保定期間」について|いいだ歯科クリニック|枚方市の歯医者

〒573-0032 大阪府枚方市岡東町23-8

トピックス TOPICS

矯正後のリテーナーとは? 矯正治療の最後のステップ「保定期間」について


矯正治療で歯並びを整えた後、多くの方がこれで治療は終わりと思いがちです。

ところが実際、矯正の本当のゴールはきれいになった歯並びを安定させることにあります。


そこで欠かせないのがリテーナーと呼ばれる保定装置です。

この記事では、リテーナーの役割や装着時間、保定期間の考え方について詳しく解説します。


■矯正後のリテーナー(保定装置)とは?


◎矯正後の歯を安定させる装置

リテーナーとは、矯正治療によって動かした歯をその位置に固定し、後戻りを防ぐための装置です。


矯正で歯を動かした直後は、歯を支える骨や歯肉がまだ不安定で、自然に元の位置に戻ろうとする力が強く働きます。

そのため、リテーナーを使わずに放置すると、せっかく整えた歯並びが崩れてしまう恐れがあるのです。


◎マウスピース型と固定型

リテーナーには大きく分けて取り外し式と歯の裏にワイヤーを固定するタイプの2種類があります。

取り外し式は食事や歯みがきの際に外せる利便性があり、固定式は装着忘れの心配がない点がメリットです。


■リテーナーの装着時間は何時間必要?


◎最初の時期は1日20時間以上が目安

矯正治療直後は歯がまだ動きやすいため、リテーナーを外している時間が長いと後戻りのリスクが高くなります。


そのため、最初の数ヵ月は1日20時間以上装着することが求められます。

食事と歯みがき以外は基本的に装着して過ごすイメージです。


◎徐々に装着時間を短縮できる

数ヵ月から1年ほど経過し、歯が安定してくると、リテーナーの装着時間を夜間だけにするなど、徐々に減らしていくことができます。

ただし、自己判断で装着時間を短くしたりせず、医師の指示に従って無理なく調整していくことが大切です。


■保定期間はいつまで続く?


◎目安は矯正期間と同程度

一般的に、矯正治療後の保定期間は矯正期間と同程度とされています。

1年の矯正では1年、3年の矯正では3年という形です。

この間はしっかりリテーナーを装着して後戻りを防ぐことが大切です。


◎個人差がある

歯の動きやすさは年齢や歯の状態によって異なります。

歯周組織が安定するまでに時間がかかる人もいれば、比較的早く落ち着く人もいます。


そのため、目安はありますが、実際にいつまでという明確なゴールは人それぞれです。

また、数年経過した後も就寝時だけリテーナーを使い続けることで、長期的に安定した歯並びを維持するのも効果的です。


■リテーナーを怠るとどうなる?


◎後戻りのリスクが高まる

リテーナーを装着せずに過ごすと、歯が少しずつ元の悪い歯並びに戻ってしまう「後戻り」が起こる可能性があります。

特に矯正後1年以内はリスクが非常に高いため注意が必要です。


◎再治療が必要になる場合も

リテーナーの装着不足で後戻りが進んでしまうと、再び矯正治療をやり直さなければならないこともあります。

時間も費用も余計にかかるため、保定期間を軽視せず、きちんとリテーナーを使用することが重要です。


■リテーナー生活を快適にするコツ


◎装着を習慣化する

リテーナーの効果はどれだけ毎日続けられるかによります。

食後に歯を磨いたら必ず装着する、就寝前に必ずチェックするなど、日常生活に組み込むと忘れにくくなります。


◎清掃を怠らない

マウスピース型リテーナーはプラスチック製のため、汚れがつきやすいです。

専用の洗浄剤や流水を使って清潔に保ちましょう。

また、矯正中とは違い、1週間~2週間ごとに新しいマウスピースに交換するわけではありません。きちんと清掃することでむし歯や歯周病のリスクも少なくなります。


固定式の場合も、歯の裏側に汚れが溜まりやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシを使って丁寧にケアすることが大切です。


◎定期的な通院を続ける

歯科医院で定期的にチェックを受けることで、リテーナーの適合状態や歯並びの安定度を確認できます。

違和感があるときや装置が壊れた時は、放置せずすぐに相談しましょう。


【保定期間は、矯正期間と同じくらい大切】


矯正治療の最後のステップである保定期間には、リテーナーの装着が欠かせません。

矯正後の歯は非常に動きやすいため、リテーナーを適切に使わないと後戻りのリスクが高くなります。


リテーナーの装着時間は、最初は1日20時間以上が目安で、保定期間はおおむね矯正期間と同程度、場合によってはそれ以上続けることもあります。


リテーナーを怠ると後戻りのリスクが高まり、再治療が必要になることもあるため、軽視せずしっかりと保定期間を過ごしましょう。


いいだ歯科クリニック
歯科医師
⇒院長の経歴はこちら