インビザラインは取り外しができるマウスピース型矯正装置として人気を集めていますが、正しく歯を動かすためには装着時間を守ることが欠かせません。
多くの歯科医院では1日20時間〜22時間の装着が必要としていますが、中には食事などの影響で18時間程度しか装着できなかった!という方もいます。
では、インビザラインの装着時間が足りないとどのような影響があるのでしょうか。
ここでは18時間ではダメなのか、そして守れなかった場合の対処法について解説します。
目次
■インビザラインの推奨装着時間は?
◎1日20時間〜22時間が目安
インビザラインの公式な推奨装着時間は、1日20時間〜22時間とされています。
これは、歯に持続的な力をかけ続けることで少しずつ歯を移動させる仕組みのためです。
外している時間が長いと、歯が元の位置に戻ろうとする後戻りが起き、計画通りに動かなくなります。
◎食事と歯磨き以外は装着が基本
外して良いのは、食事と歯みがき、マウスピースの清掃の時のみとされています。それ以外の時間はできる限り装着していることが、スムーズな治療成功の鍵となります。
■18時間じゃダメ? 装着時間が足りないとどうなる?
◎歯の動きが遅れる
20時間〜22時間に比べて18時間しか装着できなかった場合、歯にかかる力が不足して移動が遅れてしまいます。その結果、マウスピース交換時に合わなくなったり、治療期間が延びたりする可能性があります。
◎マウスピースが浮いてしまう
装着時間が短いと、次の段階のマウスピースに交換した際に歯が追いつかず、フィットしない状態になることがあります。
これを「アライナーの浮き」と呼び、矯正計画が狂う大きな原因となります。
◎治療のやり直しが必要になることも
長期間にわたり装着時間が不足すると、予定通りに歯が動かず歯列の再スキャンや再作製が必要になることもあります。これにより追加費用や治療期間の延長につながるリスクもあります。
■装着時間を守れなかった場合の対処法
◎気づいたらすぐに装着する
今日は忙しくて外していた時間が長かったという場合でも、気づいたらすぐに装着することが大切です。少しでも装着時間を取り戻す意識を持ちましょう。
◎交換日は無理に早めない
装着時間が不足した日が続いた場合、予定していた交換日に次のマウスピースに進むと、歯が追いつかず、歯にフィットしないリスクがあります。
その際は数日延長して同じマウスピースを装着し続け、歯の動きを安定させましょう。
◎歯科医師に相談する
自己判断でスケジュールを進めると失敗の原因になります。装着時間が不足した場合やマウスピースが浮いてしまう場合は、必ず歯科医師に相談し、治療計画の調整をしてもらいましょう。
■マウスピースの装着時間を確保する工夫
◎食事時間を短縮する
外している時間の多くは食事に関連しています。
だらだらと食べるのを避け、1回の食事や間食をコンパクトに済ませることで、装着時間を増やせます。
◎外出時の持ち歩きを習慣に
専用ケースを常に持ち歩き、外したらすぐに装着できる環境を整えておくと安心です。
◎アラームやアプリを使用
装着時間を管理するアプリやアラームを利用して、1日の装着時間を可視化するのも効果的です。
数字で確認できると、モチベーションの維持につながります。
【18時間では装着時間が不足し、治療が長引くことも】
インビザラインの装着時間は1日20時間〜22時間が良いとされており、18時間では不十分になる可能性があります。
装着時間が足りないと歯の動きが遅れ、マウスピースが合わなくなったり、治療期間が延びたりするリスクがあります。
忙しい日常の中でも、食事や歯みがき以外はできるだけ装着を続けることが、治療成功のポイントです。もし装着時間が守れなかったときは、自己判断せずに歯科医師に相談しながら正しくリカバリーしていきましょう。